あなたに文句を言えない立場の人を決していじめてはいけない。
ノックダウンされたかどうかなんて、たいした問題ではない。 大事なのは立ち上がるかどうかである。
日本はなかなか不況から脱却できませんね。
官僚依存の中央集権、大きな政府によるばら撒き政策、国際標準を無視して内向きの市場をターゲットにしてきたことによる国際競争力の低下…
デフレから抜け出せない原因は、いろいろ分析されています。
いまの日本は、国としてのシステムが疲弊しています。
ずいぶん時代が逆行しているような気がします。
派遣切りの問題、企業の金融資産は増えているのに給与が上がらない。
支配する者とされる者の格差が広がり、まるで庄屋と小作のような関係です。
事業が複雑化していくとき、システム的にアウトソーシングしていく流れは、効率からいっても正しいのですが、そこで元請の無理を下請けが聞かざるを得ない状況はいけません。
業界全体が苦しいときに、下請けが最も苦しみ、元請はたいして痛みを感じていないという構図がずっと続いています。
製造業中心で国全体に勢いがあったころは「次で埋め合わせするから!」が通用したのかもしれませんが、今はそのやりかたじゃだめですね。次が期待できませんから。
製造業では、人件費の安い国にかなわなくなってしまいました。
中国やインド、韓国のやっていることは、かつて日本が国際社会に対してやってきたことなのですから、文句を言えるわけがありません。
いま、飛ぶ鳥を落とす勢いのAPPLEのやっていることを見ると、これもまた、かつて日本がやってきたこととそっくりです。
携帯音楽プレーヤーもスマートフォンも、タブレットPCもAPPLEが最初に手がけた製品ではないのに、ヒットするのはAPPLE製品ばかり。
半導体を発明したのはアメリカ人なのに、それに改良を加えて美しいプロダクトデザインでトランジスタラジオを世界的にヒットさせたSONYと重なって見えます。
日本人は既存のものをアレンジするのが得意なはずなんです。
世界には、個人の能力を、支配的にではなく自発的に発揮させる、多くのノウハウがあります。
時代を逆行させて、大昔のスタイルに戻っている場合ではありません。
いまこそ、日本流のビジネスエコシステムを構築すべきです。
ゼロから考えなくたって、アイデアの種は世界中にあるのですから、アレンジすればよいのです。