どうにも乗り越えられない障害にぶつかった時は、頑固さほど役に立たないものはない
一番良いのは勝つこと、次に良いのは負けることだ。- ジミー・コナーズ
山は高く登るほど、風がきつい
人はなぜ山に登りたがるんですかね?
僕には、さっぱりわからない。
高い山に登れば、上に行けば行くほど空気が薄い。
苦しい呼吸の中で、意識も薄れさせながら、それでも登る…
なぜなんでしょう?
自然の山も、組織という山も、結局、上に行けば行くほど苦しく、孤独なものだと思います。
たとえば、なにかの世界で頂点に立ったとします。
そこから見える景色は、遙か彼方まで見通せて気持ちが良いのかも知れません。
ただ、頂上に立ってしまうと、もう登る山が無いのです。
頂上で、石ころを集めて、その上でつま先立ちをしながら、ちょっと高いところへ登った気分になるしかないのです。
努力して、高みを目指すことを否定するわけではありません。
ただ、山に登る自分が、自分自身の全人格だったり、そのほかに何もない人生だったりするのはつまらないということです。
頂上に立ってみたら、自分の登った山よりも高い山があることに気づいて、いまから下山して、もう一度、高い山に登ろうなんて気力も無かったら、人生が停止しちゃいます。
登っている最中は、ときには自分のすべてを賭けてみるのもいいでしょう。
でも、頂上が見えたら、自分の中の半分は、下山させるべきなのです。
次の山に登る準備をするべきなのです。
人生で登れる山は、そう多くはありません。
頂上に雲がかかっていて見えない、見えてきたと思ったら、途方もなく高い山だったりするほうが、実は幸せなのかも知れないですね。