黙っているほうが安全だという雰囲気は非常に危険だ
世の中の大多数が言う"常識"を疑ってみることは、生きていくうえでとても大切なことなのです。
ヒット商品は、企画段階では、全員が発売に反対したものが多いという。
日本は世界一の長寿国ですね。
60歳で定年を迎えた人が、その先に20年の人生を生きることになる。
60歳以降、仕事をする人は別として、年金以外の収入の道が無いままの20年は長すぎますね。
100歳まで生きちゃったらどうしよう?
不安になりますね。
日本の個人金融資産が、市場に出てこられないのは、この不安があるからなんです。
デンマーク人は貯金をしないそうです。
税金が高い代わりに、死ぬまでの生活をきっちり保障する制度があるからです。
税金が高いことに対する国民の不満はほとんど無く、安心して人生を国に任せているということですね。国が、国民の人生の最後まで保障できるのであれば、高齢者だけではなく、人生半ばの失敗も、恐れることなくチャレンジできるようになるかもしれません。
そういう意味では、社会保障の充実した北欧の諸国は、政府と国民の間に、強い信頼関係があり、言い換えれば高度な政治をしているということになるかもしれません。
こうした制度を、いきなり日本にあてはめるというのは、いささか乱暴なのかもしれませんが、いまの日本にできることはあると思います。
まず、仕事は60歳以降も続けるということです。
日本の場合、企業が60歳までのセーフティネットとして機能しています。
60歳以降の就労を活発にして、高齢者の収入の道を年金以外に求めるということです。
天下り法人を作る金があるなら、60歳でリスタートする組織を作る事だってできるはずです。
仮に景気が回復しても、日本人の消費動向は、バブル時代の高額商品、大量消費みたいなことにはならないでしょう。消費者としては、賢く大人になったんだと思います。
もちろん、働きたくない人に強要するものではなく、60歳で選択的にリスタートできる社会を作るべきなんですね。